ウィリアム・C・ハンナス、ジェームズ・マイヴィノン、アンナ・B・プイージ著(玉置悟訳)の「中国の産業スパイ網」読了。
企業が新規参入する際、自社開発かOEM、もしくはM&Aのいずれかになると思われるが、中国は軍事技術や国内産業の技術開発はまず海外から技術・情報をもらい中国国内での開発コストと期間の削減を国是として行っているとのこと。
また、多くの人材を海外の優秀な大学に留学させ博士号をとらせて、知識・技術を中国へ還元させているいるとのことだが、ここは日本も見習うべきだろう。
科学部門でのノーベル賞数はアジアでトップだが、今後は中国に追い越され、追い抜かれてもおかしくない。日本から海外への留学生も中国・韓国に比べると見劣りするので、政府は留学制度を奨励しても良いかと思われる。
そういえば、30年くらい前新卒で半導体メーカーに勤務していたが、その頃は日本の特許数はアメリカについで2位だったが、現在は中国に完全に追い越されている状況。
また、量販店に行くと最新のモバイルや関連機器はほぼ中国製の多さ。
当該書籍は中国がアメリカを中心に先進国から最新技術を国家ぐるみで盗んでいる体制の説明と非難になる内容だが、アメリカ自身も先進国からも情報収集をしているのがスノーデンに暴露されている始末なので、スパイ行為を非難できる立場ではない。
いずれにせよ、日本はスパイ天国で情報ダダ漏れであることは間違いないので、まずは情報セキュリティの意識を持ち、理系に力を入れていかないと、日が沈み、再び日が登る日は来なくなることを警告する。
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