鴻上尚史 佐藤直樹著の「同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか」読了。
日本人にしかわからない「世間」という「社会」とは違った空間に意識し、合理的か理にかなっているかは考えずに同調圧力、いわゆる”押し付け”で、ルールを浸透させる日本独自の悪習について論議された内容。
非常に同感させらた面では、以前アメリカにて英語学校に通っている際、日本人は授業中に先生が講義している際は質問や自分の意見を言わないことに対して、「Mr.Quiet」と揶揄されたことがあったことを思い出された。
昨今世の中は ”グローバル化” と言われてきているが、現状の日本の教育スタイルでは世界で生きにくには、この世間体を気にせず、”個”の意見・考え方を尊重し、自由にさせるスタイルにしない限りグローバル化への対応は厳しいと思われる。
ただ、個を出すことで ”出る杭は打たれる” ので、それに耐えられる強靭な精神がないと今の日本の世の中を生き渡れない世知辛さは否めない。
世の中を変えていくには家庭の躾・教育ではなく、教育機関の考え方の見直し、各家庭にてそれに同調・受容できる寛容さを持っていくことなのではと個人的には考える。
また、多くの企業ではPDCAで業務改善していくことが浸透されてきていると思うが、なぜ職場から離れると、個の生き方・考え方に関しては自身でPDCAを利用しないかが不思議でならない。
この書籍を読むことで、日本人として客観的に良い面・悪い面を考えさせられると思われるので、コロナ禍で同調圧力が強まっている中、是非一読いただき、自身を見直していただければと願う限りである。
コメント