CIA養成官 キヨ・ヤマダの対日工作

国際

山田敏弘著の「CIAスパイ養成官 キヨ・ヤマダの対日工作」読了。

CIAは素行を明かすことが出来ないため、日米ともの無名の存在であったが、CIAの日本対策で大きな貢献を残した人物であった。

キヨさんは大正生まれの富豪の家庭で育ち、当時まだ女性が大学に進学することが稀であった時代であったが、東京女子大を卒業後、一時中高一貫校にて臨時の英語教師をし、その後奨学金にてミシガン大学大学院にて英語教育の修士を取得。

その後、アメリカ軍人と結婚をするもハーフは差別されるという理由で、子供を持たず、46歳でCIAに応募し、日本語インストラクターとして、76歳まで日本語のみならず日本の文化、日本人との接し方を教える。

バブル時期に、通商産業省との交渉では諜報活動により日本側の情報が米国側に筒抜けで、交渉は米国側に有利に進んでしまったとのこと。この辺は今もかわってないのかなと推測するが。。。

当書籍は、CIA活動にについての紹介というより、キヨ氏の生涯について書かれた内容であったが、女性の進学や社会での活躍がまだまだ閉鎖的な時代にもかかわらず、自分の人生を楽しみ、最後まで自分を貫き通した方であった。

是非、多くの日本人に知っていただきたい人物である。

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